WS-06 大問一

 マンスリーテストがあったり、補講が始まったり、私の方の仕事が忙しかったりと、少し時間が空いてしまいましたが、前回に引き続き土特の06番の解説です。

 出典は菊澤律子「目で見る言語・耳で聞く言語」ですが、過去問なのでしょうか?私は見たことがありません。文章としては対比関係を読み取る練習として申し分ないと思われます。

問一Ⅰ 線部延長すると文頭が指示語<でも>なので前の一文も読みましょう。「『目で見る言語』を話して育つ私たち」は「口承伝承」について「理屈で理解するのが精一杯だ。でも耳で聞く言語は確かに存在する~」と繋がるわけです。対比ですね。

Ⅱ 線部延長すると「~私自身はフィジー語を研究するためにこの国を訪れる」のだから、付き合いが多いのは「フィジー系フィジー人」になります。彼らが話すのはフィジー語で、これは「耳で聞く言語」です。

Ⅲ 線部延長すると「西洋式の学校制度」が「 Ⅲ 」を話す人びとのためにできているという話題。「西洋」は「目で見る言語」を使うのだから、こちらが入ります。

Ⅳ 線部延長して「黒板に書いたものを読み、ノートに書き取って綴りを覚えるという方法」が「文化にはない」のは「耳で聞く言語」を使う人達だと読み取りましょう。

Ⅴ インド系フィジー人を高く評価するのは、同じ「目で見る言語」を使っているからです。

問二 ものごころ:世の中の物事や人間の感情などについて理解できる心。分別。
 「ものごころがつく=分別がつく」なので後ろに続く言葉まで覚えておきましょう。

問三 線部を含むL20~26の形式段落を読んで考えます。「紙と鉛筆」を抽象化すると「筆記用具」になるので、これがヒント。

問四 比喩表現を抜き出します。「そういった部類の民族」とは「日本語話者」、抽象化すれば「目で見る言語を使う人」なので、この言い換えを探します。「民族」をキーワードに探すと、L55「~伝言ゲームをすれば二人目でたちまち内容が変わってしまう民族」が見つかります。

問五 線部を含む形式段落を読みましょう。直接的にはL44「きっと、私がなにを紙の上に書いていたかにさえ気が付かなかったに違いない。」が根拠となります。

問六 バックアップ=後援、後ろ盾、後押し。

問七 線部6との対比です。線部6は「目で見る言語」を使う人の学習方法なので、答案は「耳で聞く言語」を使う人の学習方法を書きます。具体例はフィジー系フィジー人なので、彼らの学習方法をまとめましょう。L41~42が根拠です。L42の「彼らにとってはそれが『言語を学ぶ』方法だったのだ。」に気がつけば、指示語「それ」の内容を説明するだけ。なぜなら「『言語を学ぶ』方法」が「学習方法」の言い換えだからです。
 <方法>
  何度も復唱する/くり返し言う
 <「復唱する」もの>
  一度発音された文
 ※「私が発音した文」のように「私」を使ってしまうと、具体化が過ぎるので減点されると思います。

問八 係り受けの問題ですが、読解で解いても良いでしょう。本文の最初を見るとL2「想像を超越している」という表現があり、線部の直後L57「想像を超えた世界なのである。」と意味が重複しています。

問九 本文全体にかかるので原則的に消去法です。
 ア × 「伝統的に」正書法があるのはヒンディー語。フィジー系フィジー人が使うフィジー語はL12「現在でこそ」正書法がある。
 イ × これは日本人や西洋人のような「目で見る言語」を使う人の話。
 ウ ○ L48
 エ ○ L51~53。ただ因果関係が微妙。
 オ × 「サンスクリット時代から文字はあった」のはインド系フィジー人の話。

問十 漢字なので省略。

 最初にも述べましたが、読み取りの技術を向上させる文章としてはかなり良いものです。私の知る限り過去問としての出題はありませんが、伝統的な言語論だと思うので内容含めしっかり復習しましょう。ただハイコースのお子様の場合、スラスラ解けてしまうので復習を要しない場合もあるかと思われます。
 ローコースのお子様で、国語が苦手な場合かなり有効です。別の観点から申し上げれば、この問題で得点が30/50取れていなければ、おそらく基礎的な読み方・解き方が身についていないと思われます。すでに受験学年としての授業が始まっていることを考えれば、早急な手当が必要でしょう。

土特
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娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

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