H62-04 大問三

 昨日に引き続き04番テキストの解説です。基本的に娘が授業中に扱った問題の復習のためのものなので、一日あたり二問あります。残された一問については触れません。解いて直しをするところまでが学習なので、更に一問加えるのは難しそうです。時間的にはできそうにも思いますが、主に娘の体力というか集中力というかが持ちません…

 さて、気を取り直して大問三を片付けましょう。佐藤洋一郎「食の多様性」からの出題です。佐藤洋一郎は「食を考える」が雙葉、「塩の文明誌」が芝、「里と森の危機」が跡見、獨協埼玉、横浜雙葉で出題されていますが、テキストの文章もどこかの過去問でしょうか?


食の多様性


食の多様性 [ 佐藤洋一郎(植物遺伝学) ]

 全体的には文章構造の把握が大事でしょうか。論説・説明文では問題を解く上でヒントになることも多いので気がつけると良いですね。

問一 漢字なので省略。

問二 A 無頓着: 少しも気にかけないこと。
B 顕在化: はっきりと形にあらわれて存在すること。
C 一律に: すべてが同じで例外がないこと。

問三 本文全体のテーマは食の多様性が失われた原因です。これについて
1 流通の変化(P15L1~)
2 食を軽視する風潮(P15L16~)
3 学校教育(P17L2)
という構造になっています。なお3はさらに
A 学校給食→子供に一律に同じものを食べさせた
B 日本食軽視の教育
C 栄養素のみを大事にする教育→食への関心を薄くさせた
という構造になっています。これは後の問八につながります。

問四(1) 線部延長すると「流通の変化」が起きたのは「食材」。「食材」をキーワードにすると、直後の文で「食材は、かつては市場や小売店で売られていたものが、今ではスーパーマーケット、それも規模の大きなマーケットが中心となりつつある。」とあり、「かつて」から「今」に変化していることが分かります。変化の内容は「大規模化」。このことを説明した七字の表現はL13「流通の大規模化」。

(2) (1)より「流通の変化」=「流通の大規模化」であり、この結果を探すことになります。(1)の解答を含む一文を見て、直後が指示語「こう」なので更に延長。「流通の大規模化は当然、生産のさらなる大規模化、効率化を推し進める。こうして生産される食材の種類はますます減少する。」となるので、これを言い換えた選択肢を選びましょう。なお選択肢ア、ウは「流通の変化」そのものの例。選択肢エは2場面の話題なので不適です。

問五 線部延長すると「ダイエットに励み、必要栄養素の一部をサプリメントで補う生活習慣は、食の多様性を根本から奪っている。」となります。「ダイエット」をキーワードに前に戻りましょう。P15L17で「~ダイエットが食の多様性を大きく減らす働きをしている。」とあり、この結果P16L2「口にする食材の種類は当然大きく減少する」ことになるのでこれを根拠とします。

問六 線部延長すると「~健康によいといわれた食物ばかりを食べるという実に奇妙な消費行動を生み出した。」となります。L9「納豆嫌いでそれまで見向きもしなかった人が納豆を買い求める」のは嫌いなものを無理して食べることの例。L16「赤ワインの飲みすぎはアルコールの摂りすぎにつながって健康を損ねかねないこと」は同じものを取り続けることの例。両者とも「奇妙」な行動です。

問七 表現効果の問題です。「あるだろうか」の「か」は反語。否定的なニュアンスを持つので、意味は「食べなければならないものなどない」。筆者は「納豆嫌いでそれまで見向きもしなかった人が納豆を買い求めるさまは異様ですらある。」と言っているので、嫌いな納豆をそこまでして食べる必要はないと思っているということ。

問八 「教育が食の多様性を減少させた」と考える理由を説明します。順番を表す言葉に気がつけば内容は三つだと分かります。第三場面の内容をまとめれば良いということですね。
<最大の問題>
→学校給食で個人の様々な違いを無視し、子供に一律に同じものを食べさせた②+②
<二番目の問題>
→「家庭科」などで欧米の食事スタイルをさかんに紹介し、伝統的な日本食を軽視した②
<三番目の問題>
栄養素とバランスのみを教育することで、個々の食品に対する関心を薄くした/食材の持つ栄養を栄養素に還元し、個々の食材そのものの個性を無視した②+②

問九 「食のグローバリゼーションによって日本食の伝統が失われた」という内容なのでマイナス属性。「後世に良くないものを残した」という意味の「負の遺産」。語彙として「負の遺産」は知っておきたいところ。娘は知りませんでしたけど…

問十 直後の「サツマイモのポリフェノールは老化防止やがん抑制によい」と類似の例が入ります。または直前において「昔の人なら誰もが知っていた、からだを冷やす食品、あたためる食品、などの知恵も、今では全く忘れられてしまった。」とあり、これは学校で栄養とバランスばかりが教育されたことの結果。ゆえに[ ⑦ ]には、「栄養素」の話が入る。

問題としては問八で順番を表す言葉に注目する癖をつけることが重要です。最初に書いた文章構造の把握にもつながります。

春期講習
シェアする
Ritaroをフォローする
娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました