H62-05 大問一

 土日を使って積み残していた春期講習分をなんとかしたかったのですが、難しいですねえ…親が相手では子供は甘え、親の方もこれくらいで良いかと甘やかしてしまいます。やはり他人である講師による”圧力”というか”強制力”が必要だと感じます。仕事先のお子様の方がきちんとこなしますから、小学生の勉強には”他人の力”がある程度必要だな、と。もちろん親御様のフォローが最重要なのは言うまでもありません。

 さて、どうにか土曜で復習の追いついた05番テキストを解説していきます。娘の場合、物語文の方がまだ説明文より出来るので、説明しなくてはいけない問題も減り、ありがたい。理解の難しい記述問題は塾で説明を聞いているのでサックリと済んだし、ストレス少なめでした。まあ、余力は全て算数に持っていかれてしまったが…

 さて、今回は河合雅雄「曙号の死」からの出題。跡見、浦和明の星、横浜中などで出題があります。


小さな博物誌 (小学館文庫)


小さな博物誌(小学館文庫)【電子書籍】[ 河合雅雄 ]

問一 漢字のため省略。

問二 語彙の問題。体の一部を表す漢字を当てはめます。体のもつ”喩えの意味”まで頭に入ると効率が良いです。
 1 目を細める…顔中にほほえみを浮かべる。L11に「お父さんは感に堪えない、といった風」とあるので感動し可愛がろうとしていることが分かります。
 2 手に負えない…自分の力では扱いきれない。手に余る。「ぼくは[2]におえない頑固さを感じていた」とあり、「頑固さ」を修飾する語が入ります。

問三 場面分けの問題。最初を読むとプラスの内容で、最後を読むとマイナスの内容になっているので、この切れ目を探します。
1 曙号が家族にとってどんな存在だったか(プラス面/曙号が来て家族が喜ぶシーン)
2 曙号の死を悼む(マイナス面/曙号を殺すことになり家族が悲しむシーン)。
そのきっかけは曙号の事故なので、この話題が始まっているP3L11「曙号に大事件が起こったのは、タントが中学生のときのことだ。」が答えになる。

問四 表現技法選択。主語が「陽光が(人間以外)」で、述語「戯れて(人間の動作)」になっているので擬人法。「波が/走る」も同様の構造です。

問五 対比です。問二2と関連があります。線部延長すると「そんなとき、[ ② ]。」となるので、指示語「そんなとき」の内容をつかみましょう。曙号はぼくには手に負えない(動かせない)のと対比となる、お父さんと曙号の関係を推定します。図表化すると以下のようになります。

 曙号
ぼくL12「手に負えない」
→動かせない
お父さんL12「こんな素直で賢い馬はない」
→すたすたと歩き出す

問六 「事情」の記述なので文末は「事情」、「こと」などで閉じましょう。「理由」の考え方を使いますが、これに引きずられて「~から」で閉じてはいけません。事情は曙号に乗っていたタントが知っています。お父さんに問われたタントの説明はP4L6~13なのでここをまとめることになります。
1 曙号がトロッコの下ってきたのを見てびっくりした①
2 曙号が暴れた
3 曙号がトロッコに(右前)足をはねられた
4 曙号は(前)足を折って立てなくなってしまった②
5 曙号は道路に倒れている(線部③)
 このような流れになります。この事情は曙号に関する事情なので、「トロッコのレールが敷かれた」といった情報は不要です。上位校の場合、余計なことを書くスペースを用意してくれないことが多いので、余事記載のないように気をつけましょう。

問七 お父さんの表情から気持ちを読み取ります。この場面でお父さんが話している相手はタント。二人の間のことが書かれているのはP4L2~5の形式段落なのでここを読んで答えます。お父さんの気持ちは変化が起きているのでこれを読み取りましょう。
<変化前>
 緊張
<理由>
 もっと悪い状況も想定していた/タントが大怪我したことを想像していた
<変化後の気持ち①>∵線部延長した一文。
 安心=イ
<理由>
 息子に明らかな大怪我はなさそう
<変化後の気持ち②>
 息子を安心させたい=オ
<理由>
息子がL2「青ざめた顔をして立っていた」

問八 指示語「その顔」が指すのは直前の「曙号の目が潤んでいる。あまりの痛さに泣いているのだろう。哀願するような目」をした曙号の顔。馬の気持ちは分からないが、筆者が想像しているので「だろう」、「ような」といった表現がされています。なお「哀願」は「同情心に訴え、ひたすら頼むこと」ですがここでは「痛みを取り除いてほしいという願い」を表すことになります。よってイ。

問九 難問。国語の苦手な娘には捨てさせようと思っていましたが、塾できちんと説明を受けて理解していたので軽いフォローのみで済みました(笑)
 理由なので文末は「~から」になります。「対比」ないし「変化」の思考を用いて解きましょう。「この世で一番尊いもの」とはお父さんの涙なので、お父さんの曙号に対する態度/気持ちの変化を説明すれば良いことになります。
 この涙を「曙号の涙」と解釈してしまったらアウト確定です。直前の文の主語が「お父さん(は)」となっており、ここから主語は移動していません。
<変化前>
 曙号が事故にあったとき、お父さんは冷静に振る舞っていた(理性)②
<変化後>
 曙号を殺さなければならなくなったとき、お父さんはを流した(感情が溢れ出た)②
<「ぼく」がそのように感じた理由>
 曙号に対するお父さんの深い愛情を感じた②

問十 性格を選択する問題です。大問二でも同内容の出題があります。本文全体にかかるので、正解だと思うものについてのみ本文と照合するのが良いでしょう。
1 用心深い○ ∵P1L9「慎重」
2 しっかり者○ ∵P3L10「安心感がある」
3 面倒見が良い× 根拠なし
4 温和× 根拠なし
5 動物好き× 馬だけが好き。動物好きなのは「ぼく」。
6 わがまま× 根拠なし
 根拠が無いものは✕ということを学びましょう。性格を表す言葉についてはある程度頭に入れておくことが望ましいです。大問二のように一言で書かせる問題の出題の他に、土特で扱った「竹ちゃんと僕の性格の違い」を説明させる記述などでも必要となる知識です。

 どうにか春期講習の復習が半分終わりました。国語は順序に囚われることなく出来ますが、算数・社会は厳しいですねえ。理科はまあ、娘が得意なこともあってなんとかなっています。国語も厳密にはテーマや設問に連続性があるので順番通りこなしていく方が望ましくはあるのですが…昨今の情勢を鑑みれば仕方ないことか、と。

春期講習
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娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

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