H62-06 大問三

 届いた休講分の教材は、予想通り好きな算数から始め、未だ国語は手つかずの状態です。そしてどうやら動画に飽き始めている様子。机には向かっていても、集中力を欠いている時間が増えているように思います。算数ならまだしも国語や社会の手を止める頻度の高いことといったら…

 が、今日は通っている校舎の先生から電話があり、妻が国語の勉強法についてお尋ねしました。
 「漢字の要」は夏期講習の(毎日の!)漢字テストの範囲にもなっているそうで、夏休み前までに二回転しておくと夏期講習中の勉強が(相対的に)楽になるとのことでした。例年通りの夏期講習が出来るか危ぶまれる状況ですが、受験は待ってくれませんしね。本人も先生にお声がけをいただいて少しやる気を取り戻したようです。電話で質問も出来るそうで、少し安心しました。

 さて、今回は春期講習最終回。06番テキスト大問三です。
 赤瀬川原平「運命の遺伝子UNA」からの出題ですね。赤瀬川原平は「千利休 無言の前衛」が慶應普通部、国学院久我山、渋幕、白百合で出題があります。「背水の陣」が立教池袋、「目玉の学校」がフェリス、「老人力」が攻玉社とちょこちょこ目にします。

 この文章は05番テキストで扱った、河合雅雄「曙号の死」の別の側面と言えます。曙号をなぜ殺さなくてはいけないのか、殺さなくても良いじゃないか、と感じていた娘が理由に納得した瞬間が見られただけでも価値はあったな、と(笑)。あ、点数はダメダメでしたよ、いつもどおり…

問一 話題は「馬」。だからP13L4~P14L19までを読むことになります。長いので「射殺」をキーワードに、馬を殺さざるを得ない事情を読み取れば良いでしょう。
<背景>
 P13L17「生き物は本来自活する以外にないのだ。動物は自分で生きて、生きられなくなったら死ぬのである」②
<馬を殺す理由>
 P14L17「足をやられた馬はもう自分で死にに行けない」②
 L18「可哀想、可哀想といって生かそうとしても、もっと可哀想なことになることが長年の経験でわかっている」②
<結論>
 L17「飼い主の人間が射殺してあげるほかはない」②
 満点を狙いにいかないのであれば、少々テクニックを用いることで△の答案を作り出せる問題です。まず最初に書いた通り話題は「馬」なので、読む範囲(=意味段落)を限定します。
 そして説明文的随筆文であることから、意味段落の一番大事なことも最初か最後にあるとあたりをつけます。今回は最後なので、最終段落(P14L17~19)を写してやると上記のポイントの内3/4は取れます。娘の場合はこれで十分だなあ、と感じます。

問二 問一と連関します。指示内容を捉える問題ですね。
<背景>
 P13L17「生き物は本来自活する以外にない」
<人間>
 L18「人間は人を頼りに生きることも出来たりする」
<結果>
 P14L1「意識もないのに生き続けたり」する
 →是か非かの問題になっている。
この流れを把握できれば選べます。

問三 副詞、接続詞を入れ込む問題ですね。省略。

問四 比喩換言説明記述。ただし喩えているものを答えれば良いので一言です。③直前の二段落は自分の棲家での排泄を嫌がる例なので、これをたとえていることから考えましょう。同じページのL6からが意味段落。話題は「排泄」です。ここから「内容物」を言い換えます。また、排泄を止めているのは「場所」です。このままでは説明不足なので言葉を補います。喩えと現実を図表化すると以下のようになります。難しいですねえ。

たとえ現実
内容物排泄物
が完全に満員御礼になっても、がお腹の中にぎりぎりまでたまっても
パスポート排泄する場所
に不審な点があったらに疑問があったら
絶対に通してくれない。(排泄物を)出せない
  

問五 線部延長すると「今は時代が進んで、文明というのは厳しさを緩和する方向に発展するものだから、かえって決断が難しい。」となります。「厳しさ」、「決断」をキーワードに二形式段落を読む。「西部劇の時代」と「今」を比較して考えると良いでしょう。
<西部劇の時代>
 今より環境が厳しい→決断はしやすかった
  ↓
<いま>
 厳しさが緩和された→決断が難しい
 ∴医学的な環境の厳しさをゆるめる→医療が良くなったということ=P15L6「医学の発達」
 このような論理展開で解けはするのですが、この解答は問題文の条件である「具体的」という内容を満たしているでしょうか?個人的には悪問だと思います。

問六 線部延長すると「[ ⑤ ]が増えるということは、それだけ決断が増えることで、それだけストレスが増える。」となります。因果関係を捉えると以下の流れになります。
[ ⑤ ]が増える←選ぶことが増えたということ=P16L7「選択肢」
 ↓
決断が増える
 ↓
ストレスが増える
 これを逆流して考えていくか、直前の内容を抽象化することで当たりをつけます。その上で適合する語を本文から探します。難しいですねえ…

問八 「具体的」とあることに注意。線部延長をして指示語「そんなこと」の内容をつかみましょう。線部延長して「子供は少なくなったが、でもやはり子供的なものが欲しい」と考えて走りそうな行動を推定します。L14「ペット曲線が上昇」という表現もヒント。即ち「子供的なもの」とは「ペット」のことですね。

問八 線部延長すると「点滴を受けているニナを見て、うわァ、世の中変わったなあ、と思った。」となります。「世の中変わった」とあるので時代の変化。これを読み取ります。
<昔>
 「点滴」は伯母(人間)のための「高級な治療」だった
<今>
 その「点滴」をニナ(犬)が受けている

問九 「新幹線」の「グリーンの禁煙席で、できれば窓際」が何を喩えているのかを説明します。

たとえ現実
もしそうなれば、ニナが苦しむばかりで死ぬのは時間の問題という状況になったら/
死にかけ苦しんでいたら②
やはり(新幹線の)→速い早く①
グリーンの禁煙席で、できれば窓際楽に/快適に①
にしてあげたい死なせてやりたい②

 現代に生きる子どもたちには最早「新幹線」が「速い」というイメージがないかも。グリーン車も「快適」という印象は持ちにくいかもしれません。大人の常識と子供の常識が乖離している、もしくは単純に題材が古い(笑)ということです。

問十 本文全体に関わるので原則として消去法です。正解だと思う選択肢のみ根拠を確認しましょう。
ア × 「自分の死ぬ場所」は「好き勝手に選ぶ」のではなく、P14L12「棲家を離れてよそに行く」。
イ ○ P14L12。アの内容と根拠は同じ。
ウ × 因果関係が逆。
エ ○ P15L11。問七の内容。
オ × 筆者は「ニナの介護に疲れ果ててしまった」わけではない。また「安楽死」は苦しんでいればという条件付きなので不適。

 以上となります。次回は娘の学習が進んだタイミングで平常授業のAテキスト07番をやっていきたいと思います。

春期講習
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娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

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