62A-08 読解演習

 個人的な知り合いの息子さんも今年受験だそうで、国語が苦手ということを知りました。同病相哀れむではありませんが、急速に親しくなりました(笑)。お父さんは大学教員で論文の執筆の他著作も多数あるくらい文章を書くのが得意なのに、息子さんは「一文字たりとも書きたくない!」感じらしいです(笑)
 その人にも「読解演習の解説を載せてくれ」と言われたので今回も載せます。記述問題だけでいい気はしています。解答解説冊子、結構詳しく書いてありますよね?昔の解答なんて答えしか載っていないどころか、その答えも間違っていたらしいですが(妻談)。

 気を取り直して休講中の勉強を頑張っていただきましょう。所詮親が出来るのはサポートまでです。まあ、それが結構大変なんですが…

 今週の読解演習は森絵都「クラスメイツ 〈前期〉」からの出題。学習院女子、高輪、田園調布学園、明大中野八王子、 横浜共立で出題されています。更に「クラスメイツ 〈後期〉」は青学横浜英和、海城、学習院、暁星国際、日本女子大附属、法政第二、三輪田などで出題されており頻出文章と言って良いでしょう。珍しく娘が興味を持ったのでハードカバーを買ってみました。〈前期〉は読み終わったそうです。読書をする時間が取れるのはこの休校期間中数少ないメリットですね(笑)
 なお我が家では書き込みの可能性がある本はハードカバーです。大きいほうが書き込みやすいので。娘が気がついたことをメモしたり線を引いたりする他に、私が過去問で出た部分に線を引いておいて例えば「気持ち」を聞いてみたりします。四年生までは楽しそうにやってくれましたが、最近は面倒くさがりますねえ(涙)


クラスメイツ〈前期〉 (角川文庫)

問一 線部の「お兄さん」に対応する語が直後の「妹」なので、直後の一文を読みましょう。「妹のように思えるのは、田町が小柄なせいであった。」とあり、「も」とあることから、これは理由の二つ目。一つ目はL6「田町が真剣に聞き入っているので、陸はなんだかむずむずした。クラスメイトの女子に感心されている自分が誇らしいような、照れくさいような。」。以上の二内容を含む選択肢を選びましょう。片方のみのものは説明不足で△になります。

問二 直前で「言っちゃいけない。言わないほうがいい。頭ではわかってた」のに「なんで学校に来ないの?」と聞いてしまった理由は「田町が笑っている」姿を見て、「満足感が陸の胸をいっぱいに」したが、「それはみるみるしぼんで、逆に悲しくなってきた」から。つまり、本当はこんなに愉快そうに笑える田町が、学校に来られないでいることを悲しく思っているということ。よって明るい姿を取り戻してほしいと思い不登校の話題を出してしまったということですね。

問三 情景描写の説明です。対比を取りましょう。
セミの鳴き声が降りそそぐ→うるさい。
声をなくしたふたり→静か
→ふたりが気まずく黙り込んでいる様子が強調されるということです。
 ア ✕ 線部の主語は「ふたり」なので、田町単独が主語となっているアはその時点で不適。
 イ ✕ 「気持ちをひとつにしている」が不適。陸が不登校の話題を出したことで、田町はおどおどし無口になってしまっているので「ひとつに」なっていません。
 ウ ○
 エ ✕ 「信頼が崩れ」が不適。なぜならこの後、田町は陸を「信頼し」気持ちを打ち明けています。

問四 「田町は標本の虫みたいになってしまった」理由は陸のL8「そのひとこと」。指示語なので内容を開くと「なんで学校に来ないの?」。「標本の虫」という比喩はL8「会話が消えた」ことやL6「沈黙」、そして田町から明るい表情/先程の笑顔が消えたことを表しています。

問五 田町は吉田くんも陸も見ずにL21「ただ両手で包んだ黄色いペットボトルだけを、いまにも涙がこぼれそうな目で見つめていた。」とあります。当然ながらペットボトルに強い関心がある訳ではないので、この後の動作との繋がりを考えることになります。P31L3から田町のセリフがあり、「あたし……あたし、うまく言えないんだけど」と断った上で自分の悩みを陸に打ち明け始めます。ということはこの前段においてはペットボトルを見ていた訳ではなく、自分の思いをどのように陸に伝えようか真剣に考えていたということが分かります。

問六 「身も蓋もない」…言葉が露骨すぎて、潤いも含みもない。にべもない。

問七 直前で「昆虫のたとえ話」は否定されています。陸が田町にかけるべき言葉は、一年A組で田町が居場所を見つけられるような、田町の心の支えとなるものでないといけません。
ア ○
イ ✕ 昆虫の話題から離れられていない。そもそも田町に悩みに答えられない。
ウ ✕ 同上。
エ ✕ 恋愛感情の勝手な想像。

問八 解答欄の外に「。」があるので、二度書かないことに注意。この時陸が見ているのは蝶。結果はL11「ヒメジャノメだ。コジャノメじゃなかった―。」とあるので、コジャノメではないかと期待したということ。なお文頭が「もしかして」なので「~かもしれない」で閉じる。
<要素①>
 コジャノメ⑤
<要素②>
 ~かもしれない/~ではないだろうか⑤

問九 心情記述です。気持ちの言葉から固定していくのが吉。
<陸の自分に対する気持ち>
 後悔/情けない④
<理由となる陸の行動>
 蝶に夢中になって、田町を放っておいてしまった③
 (チョウ←○―陸―×→田町)
<背景となる田町の行動>
 陸に心を開いて、辛い思いを打ち明けてくれた③
 (      陸←○―田町)

 以上です。最後の記述は「理由」と「背景」が対比になっています。「背景」まで書けなくても合格答案レベルでしょう。

国語A
シェアする
Ritaroをフォローする
娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました