続けて知の冒険です。文法問題としては出題頻度が高い助動詞などの区別ですね。解き方を頭に入れてしまえば簡単。あとは日本語を十年ほど使っていればなんとなく解けるという側面もあります。
大問十三 「れる・られる」の区別。着目点は以下の通り。
ア のび太がジャイアンに殴られる。(受け身→相手がいる)
イ 学校に一人で行かれる。(可能→「~することが出来る」という意味)
ウ 先生のことが案じられる。(自発←自然発生:自然と~となる→心に関係する動詞に接続します)
エ 先生は休まれた。(尊敬→主語が目上)
大問十四 「ない」の判別。娘が習った例文がなかなかパンチが効いていたのでご紹介(笑)。これくらいのインパクトがないと小学生は文法に興味を持てないんだろうなあ…
ア ゴキブリは美しくない。(直前に「は」・「が」を置ける→形容詞)
イ ゴキブリは滅びない。(「ぬ」に置き換えが可能→助動詞)
ウ ゴキブリはきたない。(上記二操作がどちらもうまくいかない→形容詞の一部)
大問十五 「そうだ」の判別。直前で文を切ってみて意味が通じれば伝聞。通じなければ様態。
ア 雨が降りそうだ。(自分で判断している→様態)
イ 雨が降る/そうだ。(人から聞いた→伝聞)
大問十六 「ようだ」の判別。
ア もうすぐ雨が降るようだ。(「~みたいだ」くらいの意味→推量)
イ オレンジのような太陽。(二者に共通点があるが、まったくの別物→比喩・たとえ)
オレンジと太陽の共通点はオレンジ色や丸いことが挙げられますが、二者はまったく違うものです。
ウ アメリカのような多民族国家。(前者は後者の具体例→例示)
ベン図的に考えると「アメリカ<多民族国家」といった関係。単純化すれば「アメリカ=多民族国家」と捉えてしまっても良いでしょう。
大問十七 「らしい」の判別。
ア どうやら彼が犯人らしい。(「~ぽいぞ」くらいの意味→推量)
イ 人間らしい生活をする。 (「~にふさわしい」くらいの意味→接尾語)
ウ あらあらしい性格。(形容詞の一部)
重要なのはやはり十三、十四ですね。残りはなんとなくで解けてしまいます。間違えたら論理をインストールする感じで良いと思います。
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