WS-10 大問一

 土特も自習で進めていくのに慣れてきました。とはいえどの程度身についているかは疑問です。テストも会場で受けられないため、相対位置もわかりませんし不安が募ります。目の前にある課題をこなすしかないのは分かっているのですが…

 さて先週の土特です。外山滋比古「わが子に伝える『絶対語感』」からの出題。江戸川女子、桜美林、神奈川大附属、灘などで出ています。かなり古い本です。


わが子に伝える「絶対語感」 (ゴマ文庫)

 言葉の使い方が少なくとも小学生の学ぶ文法とは違っているのでよろしくないなあとは思いますが、こういう文章が出ない訳ではないし、外山滋比古の著作は受験上も頻出なので仕方ないと割り切ります(笑)

問一 助数詞の問題。本文では「数詞」と書いてありますが(少なくとも小学校で学ぶ文法上は)誤りと思われます。
 a L5「何両も連結している電車」→「一本」。鉛筆や道路など細長いものに使います。
 b L9「飛行機」を「一便遅らせる」。交通機関に用います。

問二 「一コ、二コ」のどういう点が「新しい感じ」を伴うのか。対比を取ると分かりやすいです。線部延長すると文頭が指示語「それ」。その内容は「英語でも、ものを数えるとき、ワン、ツー、スリーと数えて」いること。これと「一コ、二コ」類似性を読み取りましょう。
<古い/昔>
 電車→台、飛行機→機・便、大学入試→校(、学部)、講義→時間…
<新しい/今>
 電車(、飛行機)、大学入試、講義→コ
∴いろいろなものを「コ」で済ませることが出来る点が新しい。

問三 こちらも対比で考えましょう。「物質名詞」をキーワードにこれがどういうものかを理解する。語注から不可算名詞の一部だと分かり、その性質としてL35「特別な数詞を使うというきまりがある」ことが分かります。これに対して(伝統的な)日本語は、問一、二で見たように数詞(助数詞)を名詞によって使い分けています。整理すると以下のようになります。
<英語>
 L35「物質名詞に特別な数詞を使う」
  Ex. A glass of water, two pieces of chalk.
<伝統的な日本語>
 L19「部屋は一室、家は一軒~日本語には面倒な使い分けがあります。」
∴イギリス人には全ての名詞が物質名詞(特別な数詞を使わなければならない言葉)に思える程日本語の数詞の使い分けが面倒だと思ったということ。

問四 さきがけ=先駆け/魁=他の人や物事よりも先になること。/先頭を切ること。/先んずること。/はじまり。/ものごとのはじめ。②
 娘が「魁 男塾」を知っていたことに衝撃を受けました(笑)
 なお、この問題は本文内容からもイメージはつかめるので、知識がなくても書けるかも?

問五 パーツに切って説明しましょう。字数に余裕があるので理由を追加。「絶対語感」をキーワードにL40~54を読んで内容を理解。「『絶対語感』が/『変化する』」について前者は個人言語であるため説明。後者は「変える」にすべきと考えますが模範解答がそのまま残しているため「変化する」のままでも不問でしょうか。
<「絶対語感」の言い換え>
 それまでの時代では正しい(誤り)とされていた言葉の用法(使い方)④
<「変化」の言い換え(変換しなくても良い)>
 変わった
<理由>
 L54多数派の慣用③

問六 適語補充。字数指定があることに注意。
 ⑤ら抜き言葉は助動詞「れる・られる」の四用法の内「可能」の意味しか持ちません。ゆえに「できる」が入ります。「かのう」は不自然。「可能の意味で~」なら自然ですが、「可能という意味で~」とは言わないので不適。
 ⑥「この景色は、とても美しい」という言い方について対比で考えましょう。
 <文章/書き言葉>
  L55「いまも嫌がる人もある」
 <話しことば>
  L56「ほとんどみんな抵抗なく使っています」

問七 「ことば」、「短く」をキーワードに読み進めると、L131に両方見つかる。「世の中が忙しくなり、テンポが早くなると、ことばも短くなる傾向が強まります。」から抜きます。また、線部内の「新しい時代」がどのようなものかを探しても良いでしょう。また文章構造的にL108~130が具体例なので、この後に抽象内容が来ることになります。

問八 (囲碁で弱い者が先に一つ石を置いて勝負を始めるところから)自分より相手が優れていることを認め、一歩を譲る。ここでは「重視」といったニュアンスです。

問九 共通点を読み取りましょう。「ローマ字の頭文字だけ」の例の共通点。JR、NTT、NHKの例から元の名前は忘れられていることが分かります。

問十 「絶対語感」が指定語句になっており、これは個人言語であるためキーワードかつヒントになります。線部を含む形式段落において「親」が「反省」する必要があると述べているので、これに関連することが述べられた部分を探しましょう。前述のようにキーワードは「絶対語感」。L91~96を読むことで「親」の「『絶対語感』が崩れた」と述べられており、このことから子供を心配していることが分かります。
<指示語「それ」の内容説明>
 親の持つ絶対語感②
<「反省」の言い換え>
 省みる/正しいかどうか確認する②
<「反省」の内容>
 子供に本来の望ましい絶対語感を育めなくなっているのではないか(育めているか)/子供に正しい絶対語感を教えられているか②
<背景>
 親自身の絶対語感が崩れているため①

 受験上の小手先のテクニックではありますが、記述問題において説明をする場合、線部の表現をそのまま使うのは得策ではありません。しかしながら出題される全ての言葉が言い換えられるように準備するのも大変なので、熟語⇔訓読みをするようにしましょう。
 今回でいうと「変化」⇔「変える/変わる」や「反省」⇔「省みる」などです。配点は低いかもしれませんし部分点しかもらえないかも知れませんが、入試は一点の勝負なので。

土特
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娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

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