WS-14 大問二

 転校生ものですね。転校も身近な割に実際に体験する子は一部なので、想像力や読書経験を試すのに良い題材と言えます。サピックスのA教材にもどこかで出会うような?

 椰月美智子「しずかな日々」からの出題です。古いですが頻出です。鎌倉学園では2019年、桜美林では2018年、共立第二、都市大付属では2017年と近年も出ています。他に江戸川女子、暁星、慶應湘南藤沢、国学院久我山、芝、湘南白百合、 筑波大附属、土佐塾、獨協埼玉、函館ラ・サール、富士見、 早稲田、和洋国府台他でも出ています。


しずかな日々 (講談社文庫)

問一 漢字なので省略。

問二 選択肢になっている語の意味が分かるようにしておきたいです。
ア  つらつらと…念を入れて物事を考えたり、見たりするさま。よくよく。つくづく。
イ  とつとつと…口ごもりながら話すさま。
ウ  はたと…動作や状況が急に変わるさま。
エ  しみじみと…心の底から深く感じるさま。
オ  てっきり…確かだと思っていた予想・推測が反対の結果となって現れた場合に用いる語。きっと。

問三 A,B,Cは副詞。Dのみ連体詞。どこに係っているかを確認すれば解けます。

問四 「変わらない」とは、えだいちが、何がどう変わらないことを望んでいるのかを読み取りましょう。L42「ぼくは絶対に転校したくない。」やL57「~転校だけはしたくないんだ。」から学校(クラス)を変えたくないことが分かります。また、L64「椎野先生に相談すれば大丈夫だよ。」から、この考えにすがりつき、自分に信じ込ませようとしていることが分かります。

問五 「転校」をキーワードに本文を読み進めましょう。背景は現在との対比となる過去。物語文の理由記述なので気持ちの言葉から考えると良いでしょう。
<背景/少し前のえだいち>
 L83「ぼくは所詮だれからも気づかれない、幽霊みたいな子ども」
 →存在感のない子どもだった②
<理由/変化のきっかけ・原因>
 L42「野球も学校もたのしいし、飼育員になったらから、グッピーにエサをやらなきゃならないし。」
 →現在のクラス(学校)になじんだ/現在の学校に行くことになった/現在の学校に通うようになった③
<結果/えだいちの気持ち>
 L42「野球も学校もたのしい」
 →みんなに混じって生きる喜びを感じられるようになった/楽しい日々を暮らしている③

問六 えだいちの様子を読み取ります。形式段落を読むとL72「母さんは今にも泣き出しそうに見えた」のでL73「ぼくはもうなんにも言えなかった。」とあります。母の言い分に対して言いたいこともあるが、「言えなかった」のだから諦めているということ。

問七 「傷つかない」ために「ぼく」が「三丁目の空き地に行かなくなった」理由を読み取ります。直前にL86「ぼくは三丁目の空き地に行かなくなった。これからはもう二度と行けなくなるんだから、早い内に慣れておこうと思った。」やL92「押野との楽しい思い出を、もうこれ以上一つも増やしたくなかった。」とあるので、楽しい思い出が増えれば、別れる時の悲しみも倍増するので、これを避けようとしていると推定出来ます。

問八 比喩の意味が分かるように。「無機質」、「プラスチック」はどちらも無生物に関連する語でマイナスイメージ。本来は通っている学校に対しては親しみを持つはずなのに、転校することやここまでのえだいちの気持ちによって、「無機質」に感じられ親しみが感じられないということ。

問九 「うなずいた」という表現に注意。L129「転校するのが嫌なのね?」に対してうなずいているので、肯定。先生が自分の気持ちを理解してくれたということ。消去法の方が早いです。
 または気持ちの変化として考えても良いでしょう。
<はじめ>
 L115「仕方がないことを、大人は容赦なくきいてくるのだ。」
 →自分の気持ちなど分かってもらえないという反発/あきらめ
<きっかけ>
 L121「転向するのがいやなのね」
 L123「自分の思っていることを、きちんと口に出して伝えなさい」
 →「ぼく」の本当の気持ちに触れたいという真摯な気持ちを感じた
<変化後>
 線部⑥「ぼくはしゃくりあげながら、小さくうなずいた。」
 →張りつめていた気持ちが緩んで涙が出た

 以上です。こちらの出来は記述も含めまあまあでした。漢字は間違えていたけれど…

土特
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娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

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