WS-17 大問二

 一週間分遅れていますが、夏期講習が始まる前に追いつきたいですねえ。なお夏期講習のテキストは1/3くらい記事に挙げるか、軽めの記事で全テキストを網羅するか迷っています。毎日3本の読解は流石にキツイので…
 夏期志に関しては昨年教材が新しくなり、種類も増えているのでなおさら無理かな…娘が使った教材くらいは記事にしたいけれど…

 とりあえず今日のところは土特17番の大問二です。小山薫堂「じぶんリセット」からの出題。城北の過去問かな?同じ文章の別の箇所が共立や高輪でも出ています。


じぶんリセット: つまらない大人にならないために (14歳の世渡り術)

問一 接続語につき省略。

問二 語彙。
a「追い打ちをかける」=弱っているところに重ねて打撃を与え、さらに厳しい状態に追いやること。
b「露骨に」=原義は「骨をさらす」の意。感情などを隠さずに、ありのまま外に表すこと。また、そのさま。むきだし。あらわ。
c「象徴的」=抽象的な思想・観念・事物などを、具体的な事物によって理解しやすい形で表している様子。

問三 線部延長すると「この作品の中で、人と人とがコミュニケーションをとることの大切さを表現するために、「いしぶみ」というものを登場させました。」となります。キーワードは「いしぶみ」。「いしぶみ」の話(L6~14)で筆者が伝えたい内容をつかみましょう。問一1の接続語<つまり>がヒント。L11「そこから相手の気持ちや伝えたいことを想像していました。つまり、単に一方が気持ちを「伝える」ということ以上に、受け取った人が何を考えるのかということが自然と大切にされていた時代だったのです。」が大事です。またL35「相手がどう思っているのか、その気持ちを察する『おもんぱかる』ということが、人間だけが持つことの出来た本当の意味でのコミュニケーション能力だと僕は考えています。」とあります。これの言い換えであるL31「相手の気持ちに思いを巡らす力」を根拠としても良いでしょう。

問四 線部延長すると「しかし、このような伝達手段の発達によって、受け取る側の能力がどんどん鈍化しているような気がします。」となります。キーワードは「鈍化」でマイナス方向に向かっていることを確認。原因はいしぶみ→手紙→電話→携帯電話→電子メール→スタンプ、絵文字といった「伝達手段の発達」。しかしながら、L26「記号一つで、相手の気持ちがすぐにわかる……まるで自分が魔法使いにでもなったような勘違いしてしまいそうですが、そんなことで相手の気持ちを知ることができるなら、苦労はいりません。」という内容の結論としてL30「今、目の前にいない、表情が見えない相手がどんな気持ちでいるのか。相手の気持ちに思いを巡らす力が、失われつつある時代だと感じます。」となっています。「鈍化」が「失われつつある」に言い換えられていることに気づければ易問。
 また線部の「能力」が言い換えられた言葉(「力」)が含まれているのはオのみなので、そこだけでも解けます。

問五 問四と関連。指示語「そんなこと」の指す内容は「記号(ひとつ)」、より具体的には「ハートマーク(ひとつ)」。これらによって相手の気持ちが分かるわけではないということ。

問六 十五字指定。問三、四と関連。線部延長すると「相手がどう思っているのか、その気持ちを察する『おもんぱかる』ということが、人間だけが持つことの出来た本当の意味でのコミュニケーション能力だと僕は考えています。」となります。主語はL35「相手がどう思っているのか、その気持を察する「おもんぱかる」ということ」なのでこれの同意表現を探します。「能力」の言い換えになっていることに気づければ易問。L31「相手の気持ちに思いをめぐらす」が解答。

問七 指示語「こんな話」の内容はL44~64なので、ここから読み取れる内容を確認。
①L56「(川村さん以外)全員が携帯に目を落としていて、虹に気づいている人はひとりもいません。」
②L58「自分は携帯を持っていることによって、世の中にあるキラキラしたものを見過ごしていたのかもしれない……」
③L62「あのとき携帯をなくさなかったら、虹を見なかったら、虹の美しさに気づかなかったら、その小説はできていなかったんです」
 以上からこのエピソードは、携帯電話によって、本来は気づけるはずのことに注意を向けられなくなってしまっていることを伝えていることが分かります。

問八 線部延長し、接続詞<それこそ>があるので延長。「それで、とにかくどこかに電話をしようと思ったわけですが、覚えている電話番号がひとつもない。それこそ、会社の電話番号すらも覚えていない。すべては携帯に登録されているからですね。」となります。結果的に形式段落を読むことになりますね。「会社の電話番号」とは「重要なこと」の例。これを携帯電話に依存することで覚えていないということ。

問九 線部延長すると「僕は、みんなが携帯を持つようになったことで、恋愛の仕方にも大きな変化が起こるのではないかと、ちょっと心配しています。」となり、昔と今の対比になっています。
<昔>
 家の電話、年賀状が気持ちを伝える手段
 →L82「どうやって『好き』と伝えるか一所懸命考え」た。
<今>
 携帯が普及
 →相手に直接繋がり気軽にコミュニケーションがとれる
 →相手のことを色々考えなくなってしまう
 →心配。

同義抜き出し。必須=必要不可欠。ほぼ知識問題。

問十 線部延長すると文頭が接続語<つまり>なので、直前に具体的説明があります。「不安」をキーワードに前後を読むと、L106「ラインをやっているとすぐに「既読」にならないと不安ですよね。」とL111「そして、知らないことがあってもそれほど不安じゃなかった。」が見つかります。そして「『既読』にならないと不安になる原因はL107「相手が読んだかどうかわからないと気がすまない」から。「相手が読んだかどうかわからない」ことは「知らないこと」「わからない」ことの具体例。
<「不安」になる理由>
 自分の知らないことがあると気がすまない/知ることができない状態に耐えられない/相手の気持ちを想像する力が失われつつある③
<背景>
 L98「携帯の普及」②
<「携帯の普及」によって実現したこと>
 L101「知りたい情報もたった数秒で手に入れることもできる」
 →知りたい情報をすぐに得られるようになった③

 読解に関しては以上なのですが、今週はウィークリーステップが文学史です。後半のA授業、35番テキストが文学史を含みますがかなり先です。志望校で文学史の出題がある場合は、今のうちから「言葉ナビ下巻 第5章」P170~177を見ておくと良いでしょう。
 渋幕、普通部、青学、大妻、開智、早実、雙葉、中等部などで出題があります。

土特
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娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

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