WS-05 大問二

 サピックスでは映像配信で終わらず補講も行うそうで、テキストの理解という点でいうとかなりありがたいです。
 新型コロナが収束した訳ではないので、通塾については各ご家庭での判断になろうとは思いますが、我が家は現状娘が「行きたい!」というのでそれを容れ、手洗い・うがいの徹底とマスクをつけさせることくらいしかできません。あとは早寝早起きと野菜多めの食事。運動だけが問題だと思っていましたが昨日も今日もお友達と公園で縄跳びをしています。何?縄跳びブームなの!?お父さん、もう二重跳びが出来ないんだ、体が重くて…

 さて、昨日土曜日に普段の授業に合わせて土特の教材を扱ったので今日はその解説です。とは言え補講があるなら、それを受けてからとも思ったのですが、日程が先のこともあり、娘も内容を忘れてしまうでしょうから早めに。「鉄は熱いうちに打て」とも言いますし。

 そんな訳で今日は大問二です。こちらを優先したのは記述問題の練習として有効だと判断したためです。大雑把に言えば記述問題の答案は
①本文を写して、繋げて、文末を調整すれば書けるもの
②自分の内にある言葉を使い、抽象化などをもちいてまとめるもの
の二つがあります。典型的には、前者だと「本文中の言葉を用いて」といった指示がつき、後者だと「自分で考えて/自分の言葉で」といった指示がつきます。
 今回の問題は①が多いです。そして大人から見ると「ここに書いてあるじゃん!」としか思えない問題群なのですが、子供の視点では問題文の理解が十全ではない結果、「どこに書いてあるかわかんない!」という意見が出ます。大人と子供、書いてあることが分かる、分からないの対比ですね(笑)

 出典は池内了「科学の考え方・学び方」。跡見、慶應SFC、栄東、昭和秀英、城北埼玉、成蹊、専修大松戸、日大第一、富士見、法政第二、法政大中などで出題があります。自習の場合、お子様は嫌がるかもしれません(記述が多いので)が、問題文を読むだけでも価値はあるかと思います。これだけ出ているんだから、受験校でも出るかもしれない!


科学の考え方・学び方 (岩波ジュニア新書)


科学の考え方・学び方 (岩波ジュニア新書) [ 池内了 ]

 では解説。上述の通り記述問題も本文から写せます。よって書くことよりも、どうやって書くべき場所を見つけるかを訓練しましょう。

問一(1) 設問文の「この時代」とは線部文頭の「二〇世紀」のこと。線部延長すると線部の直後から「~科学で発見された法則や原理の技術化を通じて機械や道具が作られ、私たちの生活に入り込み、社会を変えてきた時代でもありました。」とあります。この内容を言い換えた部分を探しましょう。キーワードは「二〇世紀」、「科学」、「技術」、「社会」など。
 または設問文から、問われているのは「特徴」なのでこれを探すと手っ取り早いですね。
 L9に「このように、科学が、技術を通じて社会と強く結びつくようになったのが、二〇世紀の大きな特徴であり~」とあるのでここから抜けば良いでしょう。

(2) 「すべき」は「する必要がある/しなければならない」などに置き換えられる場合が多いです。設問文の主語が「私たち」なので、本文から「私たち」を探しましょう。L11に「~私たちは、科学・技術・社会の間の関係をしっかりと把握しておく必要がある~」とあるので、ここから抜けます。

問二(1) 設問文の「問題」をキーワードに読み進めましょう。また「これら」で「原子力利用」と「遺伝子操作」をまとめているので、両者に共通する「問題」点を探すことになります。L26「この問題で、特に原子力や遺伝子操作を取り上げるのは、それらが長い時間後世に影響を与え続けるからです。」とあるのでここから抜きましょう。

(2) 設問文に「具体的に」とあるので(1)で答えたような抽象内容ではなく、「原子力利用」と「遺伝子操作」に分けて具体的に書きます。
[原子力利用の場合] L27~28参照。
[遺伝子操作の場合] L28~30参照。

問三 線部の「原理や威力」は「原子力」の「原理や威力」。よって原子力についての説明が書かれたL13~23の範囲から探します。L15「その典型は原子力で、原子の中の力や構造が~」。線部の直後にある「核」をキーワードとしても見つかります。

問四 L30「私たちは豊かな消費生活を遅れても、子孫たちはその『つけ』を払わされることになるでしょう。」とあり、自分たちは便利で豊かな生活が止められず、戻れなくなってしまい、精密化・効率化が進むということ。本文に直接書いてあるわけではないので、解きにくかったようで娘は間違えていました。消去法の方が楽かな?

問五 線部延長し、何を「考える間もなく、どんどん技術化が進められている」のか読み取りましょう。直前のL31「科学の技術化にあたっては、このような長い時間にわたっての予測をする」ことがその内容。「このような長い時間にわたっての予測」は指示語なので内容を説明する。
 「考える間もなく」と似た表現としてL13「まず、科学の技術化までの時間が非常に短くなり、社会にどのような効果を及ぼすかを考えるひまがないまま~」があります。
 「長い時間」をキーワードにすると問二(一)の「長い時間後世に影響を与え続ける」が見つかるので、これらをまとめます。<指示語「それ」の内容>
 科学の技術化にあたっては、このような長い時間にわたっての予測をすること②
<「このような長い時間にわたっての予測」の内容>
 科学の技術化が社会にどのような効果を及ぼすか①
 後世にどのような影響を与え続けるか①
配点はいつもどおり私の勝手な推測です。

問六 筆者は「問題視」しているのでマイナスの内容を探しましょう。問題視しているような面から選ばれた結果はマイナスのものとなり、その具体例がL55「環境破壊」です。これはL53「~経済の論理で技術化の方式が決まっている場合」に起きるので、ここが答えになります。

問七 「かつて」と「現在」の対比。「目標」をキーワードにすると「かつては~資源節約という目標が優先されたのです。現在は~より大量に消費することが優先されている~」が見つかるでしょう。

問八 線部を延長すると「このような状態を、私たちは当たり前として、異常さに気づかなくなっています。」となります。指示語「このような状態」はこの形式段落の内容を指しますが、L58~64は具体例。抽象内容はその前のL57「~現在の日本がクルマ優先社会となっていること」でここが答え。単純化すればどんなに高い車でも、人間の命よりは安いはず。ところがその人間よりも車の都合が優先されているのを「異常」と表現しているということですね。

問九 漢字なので省略。

問十 本文全体を対象とするので、消去法が原則。
ア × 「丈夫で長持ち」と「大量消費型」が矛盾。
イ ○ 本文のテーマ。
ウ × 「国際問題を最優先」が根拠なし。
エ × 「国際政治の問題」が根拠なし。
オ × 「それ自体が異常」とは言えない。

 以上となります。子供が解答用紙から受ける印象ほどは難しくないと思います。ただ時間制約が厳しいかも。娘には大問1,2を合わせて40分で解かせましたが、かなりギリギリで見直しの時間はありませんでした。45分でも良かったかなあ。

土特
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娘がSAPIXに通い出したので、プロ家庭教師のお父さんが国語の勉強法を考えるブログ

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